申し込みの時点ですでにアウェイ感満載な三十路

こうなると急に加速する行き当たりばったり思いつき人間(通称クズ)。
勢いがつけばこっちのものさと、定時で仕事を切り上げて必要書類を持って教習所へ向かう。
 
初めて足を踏み入れる教習所は、想像通り若者でごった返していた。
三十路が侵入したら警報でも鳴るんじゃないかって思って震えたけど警報はならなかった。
 
あらかじめ資料請求をしていた私は、その中に同封されていた申込用紙の記入を済ませていたのですぐに窓口に向かい、受付のお姉さんに日付の記入と押印箇所の確認をしてもらい、入金(私はカード一括)。
(ああ、さよなら大金。カバン買おうと思って取っておいたお金サヨウナラ・・・。)
 
ちなみにAT限定です。
社会人なので、仕事などで先の予定が見えづらいのもあり、あらかじめスケジュール組むコースではなく、追加料金なしの通常コースで申し込みました。
追加料金がこれ以上かからないよっていう安心パックも案内されたんだけど、20代なら1万円、30~40歳だと3万円。さんまんえん!たっか!1万なら払ったけど3万じゃ無理だわー。というわけで、自分を信じることにしました。つまり、3万以上追加がかかったら私の負けだ…!
 
その後、視力検査の機械(なんかのぞき込むヤツ)で視力検査。
裸眼で1.5という頑丈な目玉を持つ私は難なくクリア。
Cマークのチェックに加え、赤・黄色・青(緑?)の色検査もありました。
 
「しばしお待ちください」とのことなので座って待つ。
そして呼ばれる名前。
どうやら同じタイミングで申し込んだ他の2名様とご一緒の説明になるそうで、3人並べて着席させられた。左に若そうなお兄ちゃん。真ん中に私(クズ)。右にかわいらしいお姉ちゃん。この時点ですでにどアウェイ。
若者に挟まれ、「これがオセロなら私はひっくり返って若者になるところだったのになー」とか思っていたら、ここで三十路にとって最初のアウェイの洗礼を受けることとなった
 
受付のお姉さん:「これが皆さんの教習手帳です」
 
ひとりずつ目の前に差し出される冊子。
表紙には教習番号と名前と、、、、、、年齢。
 
恐ろしいことにその冊子には、表紙に年齢が明記されていた。
 
左の彼、19歳。
右の彼女、21歳。
 
クズ36歳。
 
\ 36歳 /
 
 
左の彼が私の冊子凝視しているのが見える。
さぞビックリしていることでしょう、下手したらカーチャンと同じくらいかな?
 
そんな彼にひとつだけ伝えたかった。
これ、36歳って書いてあるけど、なぜ数えで表記されてるから36歳って書いてあるけど誕生日まだ来てないから!!私まだ36歳じゃなくて35歳だから!!!!!!!
 
・・・。
 
どうして、、、どうして・・・
表紙に年齢を書く必要があったんだろう。
 
どうして、、、どうして・・・
それを表側にして渡して来たんだろう。(個人情報ゥ~)
 
受付のお姉さんが入校式について説明してくれている間、頭の中にはユーミンが流れる。BGMはリフレインが叫んでいる。
 
というわけで、次回は入校式。
私が通う教習所は週に2回やっているようで、都合のいいときにいらしてね、とのことでした。
早速心折られかけたけど、くじけずまた来ますよ、と。
 

最後に背中を押したのは…

重い腰を持ち上げることにした。
 
と、前回のエントリーで書いたんだけど、実際はまだ全然持ち上がってなかった。せいぜい中腰くらい。
「うし、教習所に通おう!(キラキラ」という気持ちと、「無理無理!w だいたい時間あるの?そもそもお金もあるの?www」という葛藤が長期にわたり繰り広げ、その間、すでに免許持ちの妹に「ねー、免許とれると思うー?」「ちゃんと通えるかなー」「期間内にとれるかなー」などと毎日同じような相談を繰り返し、妹をうんざりさせた。
 
そもそも人生に計画性が全くなく常に行き当たりばったりで未来を見据えることが苦手な私(クズ)は、このかすかに芽生えた「今後の事を考えて教習所に通おう!」というキラキラ属性の気持ちをうまく活用できずに、「通い出したら、予定のない休日にダラダラ寝たりできなくなるよなー。」とかそういったクズ特有の気持ちを大事にしたりして重い腰が持ち上がりきらないままひたすら葛藤を繰り返し、その後ようやく「とりあえず、やるやらないは別として、申込時に必要なものだけ調べるか」という次のステップにたどり着いた。
 
・住民票(本籍記載のあるもの)
・本人確認書類
・証明写真
・印鑑
・お金
 
ここで、ただでさえあがりきらない重い腰にさらなる負荷が加わった。
 
\ 住 民 票 /
 
なにこれ、有給取って市役所行かないといけないやつじゃん。
このためだけに有給とかもったいねえええええええ。
クッ…、もはやこれまでか。
やっぱりこんなクズが車を運転したいだなんて無理があったんだ…
 
 
と、あきらめかけた時。
 
念のためと思って、市役所の窓口時間を調べてみると、駅近に出張窓口なるものがあり住民票はそこで入手できる。しかもなんと20時までやっているというではないですか。
これは…、免許取りに行けっていう神の啓示だ…!
 
 
こうして数週間うだうだ悩んでいた自分に決心をさせたきっかけは「住民票」だった。

動機

身分証明書はパスポートのみ。
そのパスポートも今年の夏、期限が切れた(はい、鎖国)。
 
どうして学生時代に教習所に通わなかったのかと言われたら「お金がなかったから。」の一言に尽きる。
 
さらに言い訳を重ねると、大学が遠かったのだ。
片道2時間、つまり24時間のうち4時間を移動に費やしていたからバイトできる時間が少なかった。
まして、遊びたい盛り、物欲まみれの学生時代、かろうじて稼いだお金を教習所にドカンとつぎ込もうという気持ちにはさらさらならず、そのまま社会人になった。
 
ちなみに、実家はド田舎で、駅近でもなんでもない。
駅に出るにはバス(1時間に2、3本しかない)必須だし、なんならトーチャンカーチャンに送迎してもらう日すらある(クズ)。
そんな環境にも関わらず、無免許のまま35年も生きてきた。
 
そんなクズがどうして急に免許を取ろうという気持ちになったのかというと、悲しいかな三十路も半ばに入り、「老後を意識しはじめたからなのである。
親はいつまでも元気じゃない。
いまはまだおかげさまでピンピンしているが、いつか定期通院が必要な状況になった時にどうやって連れていこう、という不安から重い腰を持ち上げることにした。