動機

身分証明書はパスポートのみ。
そのパスポートも今年の夏、期限が切れた(はい、鎖国)。
 
どうして学生時代に教習所に通わなかったのかと言われたら「お金がなかったから。」の一言に尽きる。
 
さらに言い訳を重ねると、大学が遠かったのだ。
片道2時間、つまり24時間のうち4時間を移動に費やしていたからバイトできる時間が少なかった。
まして、遊びたい盛り、物欲まみれの学生時代、かろうじて稼いだお金を教習所にドカンとつぎ込もうという気持ちにはさらさらならず、そのまま社会人になった。
 
ちなみに、実家はド田舎で、駅近でもなんでもない。
駅に出るにはバス(1時間に2、3本しかない)必須だし、なんならトーチャンカーチャンに送迎してもらう日すらある(クズ)。
そんな環境にも関わらず、無免許のまま35年も生きてきた。
 
そんなクズがどうして急に免許を取ろうという気持ちになったのかというと、悲しいかな三十路も半ばに入り、「老後を意識しはじめたからなのである。
親はいつまでも元気じゃない。
いまはまだおかげさまでピンピンしているが、いつか定期通院が必要な状況になった時にどうやって連れていこう、という不安から重い腰を持ち上げることにした。